今日はリスニングパートの最終回、パート4対策について。

パート3同様、30問の出題ですので、しっかりとここを押さえなければハイスコアは望めません。まずは、8割以上の正解を目指していきましょう。

まず、基本的考え方について。

受験者に求められる基本的姿勢ですが、実はパート3と全く同じです。すなわち、パート4も問われているものの半分以上は「リーディング力」なのです。

パート3の解答が終わり次第、サッサとパート4の最初の問題の3つの選択肢を先読みすることが非常に大切です。そのためには、平易な文章の「要所」を「さっささっさ」と速読する力が必要となるのです。

それから、「マイ・シナリオ」を事前に予測するということもパート3と同様の対策です。TOEICで英語力を測るような層は、「英語が苦手な層」です。逆に言うと、「英語が得意な層」はTOEICなんて受験しません。

英語が得意な層は、TOEICじゃくて、TOEFLを受験するでしょう。なんせ、こっちがグローバル・スタンダードなワケですから。

なので、パート4の音声とか、100%聞き取れるような人なんか普通の受験生にはいないってことです。 だからこそ、「これから流される音声のストーリーがどんな話なのか?」という「事前予測」が必要であり、その予測である「マイ・シナリオ」が解答上、大きな「補助輪」となるのです。

で、この「マイ・シナリオ」を事前に構築する方法ですが、これもパート3対策同様、公式問題集を解きまくって「パート4の典型パターン」を身につけることでしかありません。

公式問題集5冊から得られる100のパッセージ、300の問題を解けば量として十分です。

注意点は、これら公式問題集の問題を「正解できるようになる」のを目標とせず、「正解に到達できるようなプロセスの再現力」を身につけるために解きまくるのです。

その再現力の中核こそが、パート4の典型パターンを把握することです。

例えば、「会議冒頭での1日のタイムスケジュール説明」、「休暇・出張中の者からの業務連絡」、「セール広告」、「列車や飛行機等のダイヤ変更」、「ウェザーニュース」、「人物の紹介」等々。

これら典型テーマのパターンには限りがありますし、それぞれのテーマ毎に問われる出題パターンにも限りがあります。例えば、「時間」を問うたり、「変更点」を問うたり等々。

こうしたパターンを公式問題集の演習で体感的に身につけ、音声が流れる前におおよその「マイ・シナリオ」を予測する力をしっかりと養ってください。パート4対策はこれに尽きます。

パート4はこの「マイ・シナリオ」の予測さえできれば、パート3と違ってスピーカーが1人だけなので、会話主体に関する注意の分散が不要となる分、むしろ聞き取りは容易となります。

それから、解答の仕方もパート3と同様です。すなわち、「聞き取りに集中してから、次に解答する」のではなく、「聞き取りながら、同時並行で解答する」形が必要です。

繰り返しになりますが、何よりも大切なのは、音声が始まる前に設問を先読みし(ここまでは大半の受験生はやります)、そこから「マイ・シナリオ」を予測することです。

ですので、音声を聞き取ってから、3つの問題を解答するのでは遅すぎるのです。これじゃ、「マイ・シナリオ」を構築する時間が得られません。

なので、パッチリ目を開けて、問題文と選択肢を見ながら音声を聞くこと。加えて、パッセージの順番と問題の順番は基本的に一致していますから、聞き取りの中で正解が判明次第、どんどん解答してしまってください。

パート3同様、「音声が終わったタイミング=解答が終わったタイミング」です。さっさと、次の問題の先読みと「マイ・シナリオ」構築にいそしんで下さい。

なお、うまく聞き取れなかったり、要所を聞き逃して「?」の問題があったとしても、気にしない、気にしない!あなたの「今日のラッキー・ナンバー」にマークして、同時にそんなことは脳の記憶メモリーから消去してください!

最後に、パート3とパート4のまとめ。

いずれもパターンは限られています。毎回の公開テストでも、トピックや単語等の「個々の細胞」は全く新しいものに生まれ変わっていますが、基本パターンという「試験が問うているもの」は全く同じです。

そう、あなた自身のあらゆる細胞が再生と消滅を繰り返す一方で、あなた自身は同じ存在であり続けるように。

あとは、リラックスして、半分は小馬鹿にするくらいのつもりで試験に臨めばもう大丈夫。半分くらいしか聞き取れなくても、8割以上は解けるようになっていますから!

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